聖飢魔Ⅱです。(face to ace、RXもあり…) 完全妄想なので、興味のある方のみどうぞ。
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泡沫 1
夢に見たのは…遠い記憶。
何故、今更それを思い出したのか…それは、彼にもわからないことだった。
思わず飛び起きた彼は、大きな溜め息を吐き出しつつ、隣に目を向ける。そこには、何も知らずに良く眠っている恋悪魔の姿。
夢であることには間違いない。けれど…それは、彼にとっては遠い昔の現実、だった。
頭を抱えた彼を、見ているものは誰もいなかった。
久し振りに纏まったオフの初日。
明るい日差しに目を開けたライデンは、隣にいるはずのゼノンの姿が見えないことに気がついた。
時計を見れば、もう昼に近い。珍しく寝過ごした。
大きな欠伸を零しつつ、自室を出て階段を降り、リビングへと向かう。
「おはよ~」
ソファーで本を読んでいる仲魔に声をかけると、にっこりと微笑みが返って来る。
「おはよ。珍しいじゃん。こんな時間まで寝てるなんて」
夕べは、デーモンもエースも屋敷にはいなかった。なので、ゼノンはライデンの部屋へ行っていたはず。勿論、何をしていたか…などとは今更詮索もしないが。
「ゼノンは?」
問いかけられ、ルークは首を傾げる。
「え?部屋にいないの?俺が起きて来てから見てないけど…?」
ライデンは踵を返し、ゼノンの部屋のドアをノックしてみる。けれど、返事はない。そっとドアを開けてみると…中には誰もいない。
「…部屋にいない…」
ライデンの声に、ルークは壁の時計に目を向ける。
もう直ぐ昼になる。ルークもかれこれ、2~3時間はリビングの辺りをうろうろしていた。その間一度も見ていないと言うことは、かなり早くからいなかったと考えるしかない。
「急用かな?呼び出しは何も聞こえなかったけど…」
怪訝そうに眉を寄せたライデンに、仲魔…ルークはくすっと笑う。
「取り敢えず電話してみれば?マンションにいなければ、あとは…魔界?」
「…魔界に電話は通じないけどね…」
小さく溜め息を吐き出し、ライデンは廊下にある電話を手に取る。そして、石川のマンションに電話をする。けれど、呼び出し音はするが、出る気配はない。念の為、携帯にもかけてみるが、音沙汰はない…と言うよりも、部屋の中から呼び出し音が聞こえている…即ち、携帯を携帯していない、と言うことになる。
「…駄目だ。いないみたい。携帯も置きっ放し」
リビングに戻って来てソファーに座ると、ルークは本を閉じる。
「呼びかけてみれば?」
その言葉に、ライデンは小さな溜め息を吐き出すと、目を閉じてその念を飛ばす。
しかし。暫くそうやって呼んでみたものの、やはり返って来る気配はない。
「…こっちも駄目だ…気配すら、捕まえられない。人間界にいないのかな…」
「魔界に連絡してみる?」
流石にちょっと心配になったのか、溜め息を吐き出すライデンにルークはそう声をかける。
「…まぁ…何かあれば、何処からか連絡は来ると思うんだけどね…」
纏まったオフ、と言うことで、デーモンもエースも自分の用事の為にそれぞれのマンションに戻っている。まぁ、ライデンにも入っていない連絡が、彼らに入っている可能性もないとは言えないのだが…どうも、微妙なところである。
「…ちょっと、様子見ようか…」
珍しく、そう言ったライデン。いつもなら、もっと心配するのだが…今日に限っては、そんなに慌てている様子もない。
「じゃあ…取り敢えず、御飯にする?」
「…うん…」
イマイチ浮かない表情ではあるが、空腹にも勝てない訳で。
何となく、沈んだ空気のまま、二名な簡単に食事を取った。
結局…その日、ゼノンからの連絡は何もなかった。
翌日、ルークからの知らせを聞いて屋敷に戻って来たデーモンとエースは、リビングのソファーで神妙な顔をしているルークと、夕べは殆ど眠れていないのだろう。憔悴した表情のライデンを前に、溜め息を吐き出していた。
「まぁ…ゼノンも子供ではないから、一日連絡がないからと無闇に騒ぎ立てるのもどうかとは思うが…そんなに心配なら、どうして昨日の内に連絡をくれなかったんだ?」
沈んだ表情のライデンを前に、デーモンはそう口を開く。
「…だって…いつもそう言うじゃない。ゼノンだって子供じゃない、って…そう言われるのはわかってるから、俺だって何も言わなかったんだ。書置きだけはあったから、連絡入れたって、心配し過ぎだって言われるのはわかってるもん…」
「…ライデン…」
俯き、口数の少ないライデンの表情は、不安で一杯だった。
そう。夕べ自分の部屋に戻ってから、机の上に書置きの小さな紙片があるのを見つけた。そこには走り書きで、『暫く留守にする』とだけあった。
書置きがある以上、ただの行方不明ではない。そこには、何かの理由があるはず。だからこそ…何も言えなかったのだ。
「話だけでも、しておけば良かっただろう?って、言われたって…全部過ぎてからの話じゃん。魔界に戻っていて何かあれば、レプリカから連絡は入る。人間界だって、困ったことがあれば何かしらの連絡はある。いつも、あんたたちはそう言うから…俺だって、騒がずに大人しくしてたんだ」
確かに、一日連絡がつかないくらいで大騒ぎをすれば、ライデンが言った通りに宥められる。いつもそうだから…ライデンは、口を噤んだのだ。
ただ…その姿を見て、夕べはどれだけ不安だったかを実感した。
隣に眠っていて出て行った気配すら感じなかった。その上、走り書きだけでちゃんとした連絡もない。その書置きが、厄介ごとに巻き込まれてはいないと言う確証にもならないことは、誰もがわかっていた。
「…御前の気持ちはわかったから…とにかく、部屋に行って一旦休め。そんな顔してちゃ、何かあったって動けないだろう?俺たちが、心当たりを捜してみるから…」
溜め息を吐き出したエースは、ライデンの頭をポンポンと軽く叩く。
それでも…ライデンは首を横に振り、ソファーから動くことが出来ない。
「…俺が連れて行く」
大きな溜め息を吐き出したルークは、ソファーから立ち上がると、ライデンの腕を取って立ち上がらせる。
「嫌だ。寝ない…っ!ここにいる…っ」
「ライデン!」
「…ヤダ……嫌だ……」
ルークに抵抗して、大きく首を横に振る。その顔は…今にも泣き出しそうで。
その胸にあるのは…奇妙な不安。その理由がわからない限り、ゆっくり眠ることなど、ライデンには出来なかったのだ。
「…わかった。ルーク、もう良い。ここにいさせてやれ」
「…デーさん…」
デーモンの声に、ルークは再び溜め息を吐き出す。
そしてデーモンは、ライデンを真っ直ぐに見つめた。
「御前の気持ちはわかった。我々も…そこまで深くは考えていなかった。悪かったな。だがな…御前の顔は、どう見ても憔悴しきっているんだ。だから、みんな御前のことも心配しているんだ。無理に部屋に戻らなくても良い。だが、ここで良いから、少し横になって休んでくれ。頼むから、そうしてくれ」
「…デーさん…」
軽く、デーモンに抱き寄せられ、背中をポンポンと叩かれると…その目から、涙が零れた。
張り詰めた心は、脆くて仕方がない。
「…俺、ホットミルク作って来るわ」
そう、口を開いたルークは、踵を返してキッチンへと向かう。
昨日から、どれだけそんな顔を見て来ただろう。見ているルークも、心配なことには変わりない。
大事な、仲魔だから。
デーモンは、ライデンを再びソファーに座らせると、その隣に座った。
「誰かに連絡はしたのか?」
問いかけた声に、ライデンは小さく頷く。
「今日になってから…仕事関係のところには…でも、みんな知らないって…マンションにもまだ戻ってない。携帯は、ここに置きっ放しだから役に立たないし…呼びかけてもみたけど、何の反応もない。気配のカケラも掴めない…」
「…じゃあ、人間界にいる可能性は低いな。あとは魔界か…」
「…確認して来る」
エースはそう言うと、自分の部屋へと向かう。
リビングを出たエースと入れ替わるように、ルークがカップを一つ持って帰って来た。
「はい、飲んで」
ホットミルクの入ったカップをライデンに手渡す。
ライデンは仄かに良い匂いのするそのミルクを、素直に一口飲む。
「…あったかい…」
「当たり前でしょ?夕べからロクに食べてないし、ずっとリビングにいて部屋にも帰らない。毛布一枚で身体が冷えない訳ないでしょ?真夏じゃないんだから…」
溜め息と共に吐き出されたルークの言葉に、ライデンは視線を落とす。
「…御免…」
「…まぁ…休んでくれるに越したことはないけど…?」
「…うん…」
そう返事を返すライデン。その様子が…どうも可笑しい。目がトロンとして…小さく舟を漕いでいるようだ…。
「…ライデン?」
怪訝そうに問いかけたデーモンの声。ルークは手を伸ばしてライデンの手からカップを取り上げると、その直後。ライデンは、デーモンの肩にその頭を凭れかけた。
「…おい…?」
小さな寝息。それは、眠っていることが明らかだった。
「…ルーク?」
「…ちょっと、味付けをね…大した量は入れてないけど、まぁライデンだからね。おまけに寝てないし」
しれっとそう言ったルーク。勿論、ライデンを案じているが故に、ちょっと無理をしてでも今は休ませたかったのだ。
ミルクのカップをテーブルの上に置くと、ルークはデーモンの向かいに腰を下ろす。
「ゼノンは、昨日の朝早くに誰にも黙って出て行った。俺も顔を合わせてないし、ライデンも一緒に寝てたのに出て行ったことに気付かなかった。で、ちっさい紙に書置き一つで、連絡もないまま丸一日。ライデンはこんなだし…」
大きな溜め息を吐き出したルークに、デーモンは小さく溜め息を一つ。
「悪かったな。全部御前に任せてしまって」
「…別に、デーさんやエースの所為じゃないしね。俺だって、夜になれば戻って来るもんだと思ってたし…ライデンがここまで堪えてるだなんて、思ってもみなかったしね。書置きにあった"暫く"が、一日なのか一週間なのか、十日なのかすらわからない。まぁ、不安なのは確かだよね」
「エースが、魔界に確認してくれているから…その返事を聞いてから、出方を考えようか」
デーモンはそっと身体を動かし、ライデンの頭を肩から外す。コテンと落ちた頭は、必然的にデーモンの足の上に。
「デーさんの膝枕じゃ、エースがヤキモチ焼くよ」
思わず笑いを零したルークに、デーモンも苦笑する。
「そんなことしている場合じゃないだろうが」
ライデンは良く眠っている。けれどその寝顔は、幸せそうではない。何かを堪えているような、そんな表情。
「…ゆっくり、眠ってくれ」
小さくつぶやいたデーモンは、膝枕で眠るライデンの頭をそっと撫でる。
今出来ることは、そう願うことだけだった。
暫くしてリビングに戻って来たエースは、デーモンの膝枕で眠るライデンの姿に、一瞬ぎょっとしたように足を止めた。
「…何してるんだ?」
「何って…膝枕」
デーモンの代わりに答えたルークの声に、エースはあからさまに不機嫌そうに眉を寄せる。
「ゆっくり、寝かせてやってよ」
苦笑しながらそう言ったルークに、エースは溜め息を一つ。
「…ったく…」
そう零しながら、ルークの隣へと腰を下ろす。
「何かわかったのか?」
問いかけたデーモンの声に、エースは再び溜め息を吐き出す。
「はっきりとした返事は返っては来なかった。だから、恐らく…としか、言いようがないんだが…魔界にいるとは思う。ただ、何処にいるかはまだわからない」
「…どう言う事だ?」
「いるだろう、と言う事しかわからない、と言うことだ」
「…意味わかんないんだけど?」
怪訝そうに眉を潜めたルーク。勿論、デーモンも同じ顔をしている。
ついでに言えば、エースも…であるが。
「魔界に入った形跡はある。だが、行方はわからない。何処で、何をしているのか…今、リエラに調べて貰っているんだが…足取りが掴めないんだ」
「…どう言う事だろう…」
ゼノンの行動の意味が、イマイチわからない。
誰にも言わず、黙って魔界へ戻った理由も…消息を経った理由も。
「レプリカには聞いたの?」
「あぁ。だが、屋敷には戻っていないそうだ。局の方には、一度姿を見せたらしいんだが…」
「じゃあ、局内にいる可能性は?」
「それはわからない。あそこも、色んな研究抱えているからな、全部を明らかにはしていない。特定の者しか入れない場所もあるようだから…」
「そう、か…」
どうも、歯切れが悪い。それが、誰もが抱いた思い。
「…ねぇ…ホントに、レプリカは知らないのかな…?」
ふと問いかけたルークの言葉に、エースの視線が向く。
「何かを、隠していると…?」
「有り得なくはないでしょ?確かに、屋敷に戻ってはいないからそう言ったのかも知れない。レプリカは、一番ゼノンに忠実な局員でもある訳だし…局に姿を見せたって言うのに、その後の足取りがわからないなんて可笑しいじゃないさ。局長の行動に、みんなそんなに無関心な訳?誰かしらはわかっているはずでしょ?」
「それはそうだが…」
「少なくとも何かを知っているヤツはいるよ。そうでなきゃ…ゼノンの部下は、みんな無能ってこと」
「…はっきり言うな…」
いつにないルークの口調に、デーモンはちょっと唖然としている。
「無能でしょ?幾ら、今は人間界で活動していて休任中だからってさ、局長だよ?うろうろしていれば、目に付かないはずはないんだ。それを知らん顔しているのは、違うと思う」
「まぁ…それはそうだけどな…もう一度、レプリカに聞いてみるか…」
そう言うとエースはソファーから立ち上がった。そして。
「魔界に行って、直接聞いて来る」
「あぁ、気をつけてな」
既に動くことの出来ないデーモンと、御世話係と化したルークに見送られ、エースは魔界へと向かった。
魔界へ戻って来たエースは、一旦情報局の自分の執務室に顔を出した。
「わざわざ御戻りになられたのですか?」
直ぐにやって来た副官のリエラ。
「あぁ。ちょっと気になることがあってな。何かわかったか?」
問いかけたエースの声に、リエラは小さく頷く。
「文化局で、ゼノン様を見かけた者がいます。誰かと、会って話をしていたようで…その後から、行方が掴めません」
「…そうか」
やはり、ルークの言っていた通り、誰かしらはゼノンの姿を見ていた。
「その、ゼノンと会っていたヤツって言うのはわかるのか?」
その言葉に、リエラは持っていた書類の中から一枚をエースに渡す。
「監査室室長のテオ=ホリィです。彼は、通常通り現在も局で任務に当たっておりますが…残念ながら、昨日から一週間の休暇申請が出されていて、会う事は出来ませんでした」
書類に目を通しながら、エースは言葉を零す。
「…そうか。監査室室長と言うと…レプリカも、監査室だったな?」
「はい」
「わかった。俺がさっき、人間界から連絡を取った時は、レプリカは屋敷にいたから…ちょっと様子を伺って来る。他に何かわかったら連絡を入れてくれ」
「畏まりました」
リエラは頭を下げると、執務室から出て行く。その後姿を見送ってから、エースもゼノンの屋敷へと出発した。
ゼノンの屋敷に到着したエース。そして、彼を出迎えたレプリカ。その表情は、酷く困惑しているようで。
「…まだ、ゼノン様は御戻りになられておりませんが…」
そう答えたレプリカに、エースは真っ直ぐに視線を向けた。
「…きっと、俺の聞き方が悪かったな。ゼノンが屋敷に戻って来ていないことはわかった。では…ゼノンは、何処にいる?何か知っているんだろう?」
「……エース様…」
溜め息を一つ吐き出したレプリカは、エースをリビングへと案内した。そして、御茶を出しながら小さく答える。
「…申し訳ありません…現在の居場所は、本当にわたくしも存じ上げないのです…」
「なら、今の居場所じゃなくて良い。魔界へ戻って来てから、何処へ行った?」
必要以上に問いかけるエースに、レプリカも口を噤んでいることは難しい状況ではあった。
「…文化局へ…」
「その先は?」
「…わかりません…ゼノン様から、直接の連絡はありません。ただ…テオが…テオ室長が…御会いになったと…それしか…」
「…そうか…」
やはりここでも、テオ=ホリィの名前が出て来た。
「…テオ=ホリィ。監査室室長か。そいつは…何者だ?文化局でゼノンと一緒にいる所を目撃されているが、その後に消息不明になっている。そいつが、何か知っているはずだ」
エースの言葉に、レプリカは僅かに眼差しを伏せた。
「…テオ=ホリィは…ゼノン様の、士官学校時代の寮で同室の仲魔だったと聞いています。そして、今は室長ですが…わたくしの同期です。年は、ゼノン様と同い年なので…わたくし同様、中途入局だったと聞いていますが…それ以上は何も…この屋敷に来たこともありません。ゼノン様と、どの程度親しい間柄なのかは、わたくしにはわかりません…」
「成程ね…」
士官学校時代の仲魔であれば、ゼノンのことはある程度知っているはず。寮の同室ならば、尚更。
「何の為に、ゼノンは魔界へ戻って来たんだ?」
問いかけたエースの声に、レプリカは首を横に振った。
「先ほども申しました通り、わたくしはゼノン様から直接連絡を受けてはおりません。ですから、魔界へ戻って来た理由はわからないのです。ただ…」
「ただ?」
「…テオは…『"鬼"が、騒いでいる』と…」
「…『"鬼"が、騒いでいる』…?そう言ったのか?テオ=ホリィが?」
「はい。わたくしの、聞き間違いでなければ…」
「………」
エースは腕を組み、大きく息を吐き出して頭の中を整理する。
テオ=ホリィが、何かを握っていることは間違いない。ただ…それが、どちらへ転ぶものなのかの判断が、未だにつかない訳で…。
「…わかった。何かあったら…人間界に連絡してくれ。書置き一枚で何も言わずに消えちまって…ライデンが…相当、堪えてる」
「…ライデン様が…」
レプリカのその表情が、悲痛に変わる。
主の、一番大切な恋悪魔。誰よりも、大切にしていたはずなのに…どうして、一言も言わずに姿を消してしまったのか。
それは、レプリカ自身に対しても。一番、信頼してくれていたのではなかったのか。そう思っていたのは…自分だけだったのだろうか…?
そう思うと…胸が痛かった。
レプリカのそんな表情を前に、エースはソファーから立ち上がる。そして、レプリカの頭にそっと掌を乗せた。
「…無事に見つかったら、とっちめてやらないとな。どんな理由であれ…ライデンや、御前にそんな顔をさせたんだからな」
「…エース様…」
エースを見つめるその眼差しは、僅かに潤んでいる。
その気持ちを落ち着かせるかのように、エースはにっこりと微笑んだ。
「大丈夫。ゼノンは、帰って来るから」
「…はい…」
エースのその言葉は、レプリカにもとても心強かった。
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プロフィール
HN:
如月藍砂(きさらぎ・あいざ)
性別:
非公開
自己紹介:
がっつりA宗です。(笑)
趣味は妄想のおバカな物書きです。
筋金入りのオジコンです…(^^;
但し愛らしいおっさんに限る!(笑)
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