聖飢魔Ⅱです。(face to ace、RXもあり…) 完全妄想なので、興味のある方のみどうぞ。
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香雲 2
第四部"for PARENTS" (略して第四部"P")
こちらは、以前のHPで2005年01月29日にUPしたものです。第四部は徐々にオリキャラメインとなりますので、御注意ください。
興味のある方のみ、どうぞ。(^^;
5話完結 act.2
病院から自分の屋敷へと戻って来たデーモンは、未だベッドに押し込められたままである。
職務には、まだ当分戻れない。仕事に関しては、体調が安定するまでは暫く休むようにと、ゼノンに固く言われての退院だったのだから、それは仕方のないことだった。
エースの方も、デーモンを見舞う為に職務をセーブし始めたと聞いた。勿論、デーモンがそれを心苦しく思うのは当然のこと。これからは、エースも自分の体調に振り回されることになると言うことなのだから。
日々、ゼノンと今後についての相談を繰り返すデーモン。その中で、デーモンの思いは確かに固まっていた。
「…そろそろ、エースに話そうかと思うんだ」
ある日、そう切り出したデーモンに、ゼノンは小さな溜め息を吐き出した。
「…怒りに顔色を変えて飛び込んで来るエースが見えるようだよ」
そう零すゼノンに、デーモンは小さく笑いを零す。
「吾輩も猛反対されるであろうことはわかっているさ。だが、決行しなければ…エースはこの先ずっと、吾輩に振り回される。勿論、決行したところで結果は同じかも知れないが…それでも、やらないよりはマシだろう?」
「エースが素直に納得するとは思えないけど…」
「あぁ見えて、意外と素直だぞ?」
溜め息を吐き出すゼノンを、デーモンはくすくすと笑った。
そんな姿を眺めつつ、ゼノンは奇妙な錯覚に陥っていた。
笑っているデーモン。それは、とても"寿命"を言い渡されたとは思えない姿。だからこそ、自分の診断が間違えたのかと思うくらい。
だから……胸の奥が熱くなって…涙が、零れそうになった。
それを隠すように、ゼノンは顔を伏せる。
「…強いね、デーモンは」
思わず零したゼノンの声に、デーモンは笑うことを止め、首を傾げた。
「もしも…俺が御前と同じ立場だったら…多分、笑うことなんか出来ない。ライデンのことや、子供たちのこと…仕事のこと…思い残すことが多過ぎる。きっと、もっと落ち込んでいると思う…」
その言葉を聞き、デーモンは暫く考えたようだった。そして、ゆっくりと言葉を紡いだ。
「吾輩は、一名じゃないからな。もし、たった一名で、全く面識のない医師からの宣告だったなら、笑ってなどいられなかっただろうし、御前の気持ちの通りだと思う。だが…吾輩には、信頼出来る医師である御前や、大事な恋悪魔や、大事な仲魔たちがいるんだ。皆がいることが、吾輩の力になるんだ。だから…笑えるんだ。未来に、絶望はしていない。吾輩は…もっと、未来に生きていたい。だから…悲観している暇はないんだ」
「…デーモン…」
「勇往邁進。それが、吾輩の生き方、だからな」
微笑んでみせるデーモン。それが、今は何よりも心強い。
大きく息を吐き出したゼノン。それで、気持ちの整理は付いた。
共に、頑張ろう。大切な…友の為に。
「…わかった。もう、悲観はしないよ。俺も、精一杯のことをする。そして…一緒に、生きようね」
にっこりと微笑んだゼノン。その微笑に、デーモンも微笑を返した。
今は、やれるだけのことをやるしかない。そうして、未来に希望を抱いて行こう。それだけが、目指す道だから。
「もしも、御前の説得でもエースが応じなかったら、俺が説き伏せてあげるから」
「お、強気になったな」
今までの迷いを吹っ切ったように、きっぱりと言い放ったゼノンに、デーモンは笑いを零した。
「そりゃあね。やる時はやらないと」
頼もしい医師の姿。それが、何よりも嬉しかった。
「まぁ、吾輩も出来るだけの説得はするさ。だが、もしも吾輩では駄目だった時には、御前に頼むな」
「任せといて」
にっこりと微笑みあう二名。その絆は、前よりももっと強くなっていた。
その夜。デーモンの屋敷には、見舞いにやって来たエースの姿があった。それは既に、デーモンが退院してから習慣のようになっていた。
ベッドの傍に腰を落ち着けたエースは、休息を取る為にベッドに潜り込んだデーモンの上掛けを直してやり、額にかかる髪を手櫛で後ろへと流してやる。その、とても柔らかい仕草を感じながら、デーモンは意を決して大きく息を吐き出した。
「…どうした?眠れないのか?」
いつもなら、御休み、と目を閉じるはずのデーモン。けれどその日は神妙な顔つきでじっとエースを見つめたまま。そして、何かに気合を入れるかのように大きく呼吸を吐き出したものだから、エースも怪訝そうに眉根を寄せていた。
「あぁ…ちょっと、話があるんだ」
そう言って、デーモンは一度沈んだはずのベッドから身体を起こす。
「話?」
問い返すエースの声に、デーモンは大きく息を吸い込む。
今、言わなければ。
そんな想いに駆られ、ゆっくりと口を付いて出た言葉。
「吾輩な……子供を、産みたいんだ。御前の…子供」
「………は?」
不意に投げられた言葉に、エースは奇妙な声を零した。
「…どう言うことだ?」
「だから…っ」
眉根を寄せたまま、首を傾げるエース。そんなエースの態度に業を煮やしたデーモンは、ずいっとエースの方へと身体を寄せる。
「子供を産みたいんだってば…っ」
「産むって……何言ってるんだよ…っ!」
やっとデーモンの言わんとする意味を理解したエース。その表情が一転したのは言うまでもない。
「馬鹿言うなっ!自分の身体がどんな状態かわかっているだろうっ!?」
「わかっている。だから、産みたいんだ」
「デーモンっ!」
思わず声を荒げたエース。それでも、デーモンの眼差しは揺るがない。真っ直ぐにエースを見つめたまま、身動ぎもしない眼差し。それは、その胸の内をあらわしているようで。
「…子供を産むことが、御前の身体にどれだけの負担をかけると思っているんだ!?自分の"寿命"を縮めてまで子供を産む必要性が何処にあるって言うんだよ…っ!俺が、そんなことを望んでいないことだってわかっているはずだろうっ!?」
声を上げ、そう訴えるエースの眼差しもまた真剣で。
今現在の自分が、エースにどれだけの心配をかけ、エースがどれだけ胸を痛めているかと言うことは、デーモンにも良くわかっているつもりだった。
確かに、子供を産むと言う行為に、どれだけの負担が伴うかはわかっている。下手をすれば、生命を犠牲にし兼ねないと言うことも。だからこそ、反対するエースはある意味正当なのだ。
「…ちゃんと…わかって、いるんだ。それで、吾輩の生命が危うくなるかも知れないと言うことも。だが…吾輩の想いも、わかって貰いたい」
真っ直ぐにエースを見つめたまま、ゆっくりと言葉を紡ぐデーモン。その表情は、とても苦しそうに見えるのは、気の所為ではない。
「…何をわかれって言うんだよ!御前の生命を護る為に、みんな必死になっているんだぞっ!?それなのに…っ!」
「無謀なことだって言いたいのだろう。そんなことはわかっているんだ。御前に大反対されることだって、最初からわかっていた。それでも、必ずしも生命を縮めるとは限らないだろう?寧ろ、かえって生きる希望になるかも知れないじゃないか。だから…」
「何を言ったって、反対するに決まっているだろう!」
「エース…っ」
デーモンを見据えるエースの眼差しもまた、苦しそうだった。
「どうしてだ…っ!どうして、わざわざ無謀なことをやろうとするんだ!御前の生命を縮めることに、諸手を上げる奴が何処にいると思っているんだよ!…御前の"寿命"を宣告されて…どれだけ苦しかったと思っているんだよ…っ!それなのに、どうして……っ!」
胸の奥に痞えている苦しみを吐き出さんばかりに、エースはその想いを口にしていた。けれど、口にすればするだけ、胸は痛くなる。
想いは報われないのか。
その気持ちは、御互いが抱いていた。
胸が痛いのは御互い様。苦しいのは、御互い様。けれど、デーモンがエースの気持ちを察することが出来ても、今のエースにはデーモンの心情を察することなど出来ないのだ。
ただ、胸が痛いだけ。
「少し……頭を冷やしてくれ」
そう言い残し、エースは寝室から出て行った。
今はただ、それが精一杯の言葉だった。
背を向けたエースを、デーモンも黙って見つめていた。
翌日。
デーモンの検診に来たゼノンは、沈んだ表情のデーモンを見るなり、大きな溜め息を吐き出した。
「…エースに…話したの?」
「…あぁ…でも、ロクに話も聞いてくれなかった。ただ怒って出て行った」
「…まぁ…その気持ちはわかるよ…」
ゼノンはそう言って目を伏せる。
「エースの反応が普通なのかも知れないよ。エースにとって、デーモンがどれだけ大切な存在であるか、それで良くわかったはずだよ。危険を伴うことは、極力避けたいと思うのは当然でしょう?それを、いきなり子供を産みたい、だなんて言い出されたら…」
「だがな…吾輩は…」
「わかっているよ。俺は、御前の味方だもの。でも、エースの気持ちも良くわかる。だから、橋渡し出来るんじゃない?」
「ゼノン…」
ゼノンを見つめるデーモンの眼差しに、ゼノンはにっこりと微笑んでみせる。
「大丈夫。俺がちゃんと取り持ってあげるから。心配しないで」
とても暖かい眼差し。とても、心強い仲魔。
「…有難う。頼むな」
今は、頼るしかなかった。
デーモンの診察を終えたゼノンは、その足で情報局のエースの元を訪れていた。しかし、エースの執務室を訪れる前に、局内が奇妙な程ざわついている事に気が付いた。
そして、辿り着いた執務室に、その主の姿はない。
「…出かけてるのかな…?」
閉ざされた扉の前、ゼノンが首を傾げていると、隣の部屋から副官のリエラが顔を出す。
「ゼノン様…いらしていたのですか」
「うん、今来たところだけど…エース、出かけてるの?」
問いかけた声に、リエラの表情が奇妙に曇る。
「…ちょっとこちらに…」
困惑した表情で、リエラは自分の執務室へとゼノンを促す。そして、そのドアが閉じると、小さな溜め息と共にゆっくりと口を開いた。
「実は…行方不明でして…」
「…はい?」
思いがけない言葉に、当然ゼノンは眉根を寄せる。
「朝は普通に登庁なされたのです。ですが、昼前には姿が見えなくなって…何処へ行くともおっしゃらず、扉が閉ざされてしまったものですから…他の局員も騒ぎ始めまして…」
「…そう」
滅多にあることではないが、大きな壁にぶつかると時折姿を消すエースの行動を熟知しているゼノンは、何かを考えるように一旦口を噤む。そして。
「…ここの上は探した…?」
そう言って、天井を見上げ、頭上を指差す。
「…屋上…ですか?」
ゼノンにつられ、リエラも頭上を見上げる。
「以外と穴場みたいだよ。この上。ほら、アンテナがあるでしょう?あの影が、エースの逃げ場になってるみたい」
「…はぁ…」
まさか、自分たちの頭の上とは。思いがけない場所を指摘され、リエラは唖然としているようだ。けれど直ぐにハッとしたように窓を開け、空へと飛び出した。ゼノンもリエラを追って、背中に翼を構えると、空へと飛び出す。そして、自分が指摘した場所へと辿り着くが…そこに、捜している姿はなかった。
「…新しいパターンかな…」
落胆の表情を浮かべるリエラをよそに、ゼノンは腕を組んで首を傾げる。
「他に、何処か思い当たる場所はありませんか…?」
困ったように問いかけるリエラの声に、ゼノンは小さな吐息を吐き出す。
ゼノンとて…すんなりデーモンの気持ちを納得出来た訳ではない。仲魔だとは言え、それが普通だと自分では思っている。ならば…恋悪魔たるエースなら、もっと沢山悩むはず。
今は…慌てて結論を出す必要は、ないのかも知れない。
「今は…ちょっと、そっとしておこうか…気持ちが落ち着いたら、帰って来ると思うよ」
「ゼノン様…」
「大丈夫。必ず帰って来るから…信じてあげて」
軽く微笑んで見せる。すると、その顔で何かを察したのだろう。小さな溜め息を吐き出したリエラも小さく頷いた。
納得出来た訳ではないが…それでも、ゼノンがそう言うのなら。
「…急を要する仕事と局員は…わたくしが、何とか致します。ですから…何かあったのなら…エース長官のフォローを、御願いします…」
「…うん。大変だろうけど…少し、頼むね…」
今は、ゼノンもその言葉しか出て来なかった。
エースは、必ず帰って来る。それだけは信じるしかなかった。
日も暮れかけた夕方。エースは、王都から少し離れた郊外の砦にある建物にいた。
相手はまだ職務から手が離れず、暫し受付の前のソファーで待たされることとなった。
「…遅くなりました。御待たせして申し訳ありません」
執務時間は過ぎてしまった。だが、わざわざ王都から訪ねて来たエースを蔑ろにすることも出来ず。訪ねた相手…クルアール司令官は、エースを執務室へと招き入れた。
「御忙しいところに連絡も入れずに訪れてしまって申し訳ありません…」
頭を下げるエースに苦笑しつつ、クルアールはエースをソファーへと促す。
「そんなに恐縮なさらずに。職務時間も終わったことですし…宜しければ、少し御一緒願えますか?」
そう言いつつ、グラスを二つ用意し、そこに氷と酒を注ぐ。
「…それで…今日はどんな御用件で…?」
目を伏せたままのエース。その表情もとても険しい。どう考えても、楽しい話題ではないだろう…と思いつつ、クルアールもソファーへと腰を下ろしてエースの姿を観察する。
「また、デーモンのこと…ですよね?」
黙ったまま、固く両手を握り締めて俯くエースの姿に、クルアールが問いかける。すると、エースの口から大きな溜め息が零れた。そして、その握り締めた両手を解くと、その手で顔を覆った。
「…エース長官…?」
どう見ても、普通の状態ではない。流石にクルアールも心配になり、顔を覗き込む。だが、エースは…そのまま、ゆっくりと口を開いた。
「…以前…ここへやって来た時…昔のことを、色々聞きました。デーモンの枯渇した愛情を満たすには…子供を産むべきだ、と。貴殿はそう言いましたね…?」
「…えぇ、そう言ったことは覚えていますが…」
それが、何か悪い方向にでも向いたのだろうか?そう思いつつ、心配そうに眉根を寄せるクルアール。エースは…と言うと、そこまで言うと、再び大きく息を吐き出す。そして、意を決したかのように顔をあげた。
「昨日…わたしの血を引く子供を産みたい、と…突然、デーモンに言われました」
「…そう、ですか…」
それは果たして、喜ばしい報告なのだろうか?その割りに…エースは相変わらず、険しい表情を浮かべている。
「…事情が…変わったようですね…?」
以前この場所へ来た時には、最後は笑いながら恋悪魔を倖せにする為に精進する、と言っていたはず。それが、今クルアールの前にいるエースは…とても苦しそうで。どう考えても、倖せとは程遠い。
そんなエースの姿を見つめながら…いきなり子供の話を切り出して来た理由を色々と考えていた。
だがしかし。次に口を開いたエースが続けた言葉は、クルアールの予想を超えたところにあった。
「……数日前…遠征に出ていたわたしのところに、仲魔たる医師の…文化局局長のゼノンから、呼び出しが入りました。デーモンが倒れたので、至急、王都に戻れと」
「…倒れた?」
「…えぇ。その時は、眩暈がして立っていられなくなり、そのまま意識を失ったんだとか。けれど…呼び戻されたあと聞いた話は…そんな簡単なものではなかった。生命波動が酷く不安定で…この先の保証はない、と。デーモンの寿命が見えたのだと、報告されました。これ以上、デーモンの魔力も体力も、上昇することはない。あとは、衰えていくだけだと。そして…このままでは、職務復帰はおろか…風邪の一つでも併発すれば、生命を落とす危険性も大きいのだと…」
「……まさか…あのデーモンが、ですか…?」
クルアールも、ゼノンの名は知っていた。文化局の局長でありながら、医局で医師としても働いていると。そして、とても有能で…彼らの良き仲魔である、と。
「…ゼノンの診断を疑う訳ではありません。彼もまた…大きなショックを受けていました。経過を緩やかにすることは出来ても、生命に手をかけることは出来ない。それは謀反行為に当たるから。だから…何も出来ない自分を、彼は責めていました。でも…デーモン自身は…とても落ち着いていた。表情も穏やかで…誰よりも、前向きで。ゼノンから、一族の滅亡がきっかけだったのかも知れないと言われた時も…いつかそうなるんじゃないかとわかっていたと…」
「………」
苦しそうに言葉を吐き出すエース。
大事な恋悪魔を…仲魔を、助ける術を知らない彼らは…この先どれだけ苦しむのだろうか?
大きな溜め息を吐き出したクルアール。
「…それで…子供の話に…?」
「…今なら…まだ、体力も気力もある。だから、今のうちに子供を産みたい。子供をきっかけに、生きる希望が出来るかも知れない、と…」
「…成程…デーモンが考えそうなことですね…」
ソファーに深く背を凭れるクルアール。エースは再び両手を握り締め、少しでも痛みに耐えるかのように深く身体を折り曲げていた。
「…そんな馬鹿な話…誰が受け入れられると…?そう言う時は、デーモンは絶対に引かない。勿論わたしも、わざわざ生命を削る行為に賛同出来るはずはない。それで夕べは大喧嘩です。ですが…ゼノンはデーモンに着いたようで…他の誰にも、吐き出すことが出来ずに…貴殿に……巻き込んでしまって申し訳ない…」
「…御気持ちはわかります。わたしは構いませんよ。デーモンの古くからの仲魔として…彼のことも、良くわかっているつもりですから」
そうは言うものの…クルアールにも、今のデーモンの様子はわからないのだから…それ以上の何も、助言することが出来ない。
暫く考えた後…クルアールは、徐ろに口を開く。
「今から、デーモンに会いに行っても良いですか?」
「…あぁ…大丈夫だとは思いますが…」
突然そう言われ、一瞬面食らった表情を見せたエース。だが、クルアールはそんなエースに向け、再び口を開く。
「わたしも…暫く振りに、デーモンの顔が見たくなりましてね。直接話をして…本心を、聞いてみたいと思いましてね」
ゆっくりと、そう紡いだ言葉に…エースも大きく息を吐き出す。
「…見舞って…やってください。貴殿の顔を見れば…きっと、元気が出るだろうから…」
溜め息と共に吐き出されたその言葉に小さく頷き、クルアールは身の回りの片づけをして身支度をする。
二名揃って外へ出ると、宵闇に包まれた空を見上げた。
「さて、それでは参りましょう。時間も遅くなりますから…飛ばしますか?」
「…そうですね」
背中に翼を構え、空へと飛び立つ。そして、王都へと向かう。
今一度…その真意を、問いかける為に。
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プロフィール
HN:
如月藍砂(きさらぎ・あいざ)
性別:
非公開
自己紹介:
がっつりA宗です。(笑)
趣味は妄想のおバカな物書きです。
筋金入りのオジコンです…(^^;
但し愛らしいおっさんに限る!(笑)
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