聖飢魔Ⅱです。(face to ace、RXもあり…) 完全妄想なので、興味のある方のみどうぞ。
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余談…
「エース、この間パレットタウンの観覧車、乗ったんだって?」
いつの間に流れたんだが…興味津々の眼差しを俺に向けたのはルーク。
「…誰に聞いたんだよ…」
恥ずかしいから絶対に言うなと、デーモンには口止めしておいたはずなんだが…それをこのルークは何処からか聞きつけてきたらしい。
「なぁに、照れてんの?そうだよねぇ、今更観覧車だもんねぇ」
くすくすと笑うルーク…どうせ、今更の観覧車だよ…悪かったなっ。
「で、誰と乗った訳?やっぱり彼女??」
「…何でだよ…」
「だって、一名で乗るはずないじゃん。相手がいるでしょ?折角の個室なんだしぃ」
何を想像しているのやら…。
しかしながら、相手を聞くという事は、デーモンと…と言う事までは流れていないらしい。要は、デーモン筋の情報ではないと言う事になる。
「言って置くけどな、御前が想像してるような事は何もないぞ」
「あ、そう」
そうは言っても、その顔には未だにやけ笑いが残っているんだが…。
「…そう言えば、大阪に名所があるって知ってた?」
唐突に話は変わる。
「名所って…何の?」
名所ぐらい、幾つだってあるだろう。だが、ルークが伝えたい『名所』がどんなものなのかの想像は付かなかった。
するとルークは、にやりと笑った。
「だからぁ、観覧車の」
「…は?」
観覧車の名所?なんだ、そりゃ。
「観覧車に…名所ってあるのか?」
「ヤだなぁ、エースったら…知らないの?」
「知らねぇな」
「だからね…」
くすくすと笑う声。
「カーテンが閉まる観覧車があるんだって」
「…カーテン?馬鹿だなぁ、カーテン閉めたら、景色が見えないじゃないか」
「別に、景色なんてどうでも良いんじゃない?」
「じゃあ、何の為の観覧車だ?」
「だからね、さっき言ったじゃない。"個室"だって。ホテルよりは安いしね。ま、時間は短いけど。スリリングで良いんじゃない?」
「…それって、まさか…」
カーテンが付いてて、"個室"…ってことは…?
「…あぁ、そういう事か」
「そういう事。だからカップルが多いんだって。エースも今度大阪に行った時に、ぜひ一度体験してみたら?」
「あのなぁ…」
思わず、溜め息を一つ…。
こいつはホント、何を考えているんだか…。そんな慌しいのは、俺は嫌だけどな…。
「で、御前は体験してきた訳か?」
「秘密」
全く以って、妙な言い回しだ。
「揺れてたら外からは一発でばれるから、気を付けてね。意外と迫力あるかもよ~」
そう笑いながら、ルークは俺の前から姿を消す。
一体…何を言いに来たんだか。
しかしながら…観覧車にカーテンとは…。
「まぁ…外から見えない分には…なぁ」
良くもまぁ、考えたモンだ。流石大阪……。
「…と言う事だそうだ」
俺は、ルークから聞いた話を、デーモンにも話して聞かせた。
「面白そうだな」
「…御前ならそう言うと思った」
思わず、呆れた溜め息が零れた。
しかし、デーモンは本当に面白そうにくすくす笑っている。
「今度、行こうか?」
「冗談。男二名で入って何が楽しい」
「意外と楽しいかも知れないぞ。でも、上から見るなら、やっぱりカーテンがない方が良く見えるんだけどな…」
「…は?」
ちょっと待て。話の筋が可笑しいぞ…?
「何だ、エースは見た事ないのか?結構凄い事やってる時もあるんだぞ。吾輩も一度、ディープキスしてるカップル、見た事あるけどな。向こうは見えないと思っているんだろうが、結構見えるもんだぞ」
「………」
こいつはそっちかよ…。
「あ、御前はやる方か?」
デーモンってば、くすくす笑ってやがる。
俺は、溜め息を一つ。
「……見世物扱いだな」
「御前も、見られないように気をつけろよ」
そう宣うデーモン。そんな忠告はいらないが…。
「勝手に言ってろ。俺は興味ないからな」
何が哀しくて、観覧車で…などと。狭い上に揺れるし、時間は短いし……おっと、話の道筋が違った。
「…それよりも、ホントにルークには言ってないんだな?」
そうだよ、本筋はそこだ。
「言う訳ないだろう?あれだけ口止めしといて、吾輩を疑うのか?」
「そういう訳じゃないが…じゃあ、どうしてルークは知ってたんだ?」
首を傾げた俺に、デーモンは小さく笑った。
「…関係者でも、いたんじゃないか?ライブハウスの前だし。誰かいたって可笑しくはないしな」
「…ったく…自分が見られてないからって、呑気なことを…」
全く、いい加減なんだから。
「でも、変な話だよな。御前だけ見られて、吾輩が見られてないなんて。普通、逆だろう?どう考えても、吾輩の方が長くあそこにいたのに」
「全くだよ」
溜め息しか、出て来ないじゃないか。
まぁ…見られたからと言って、なにも悪いことはしていないのだから、後ろめたく思う必要はないんだ。
ただ…ちょっと、恥ずかしいってだけで。
「やっぱり、エースは背が高いから目立つんだろうな。吾輩だと、人波に埋もれるからな」
そう良いながら、デーモンが手を伸ばして俺の髪に触れる。
確かに、普通に立てば優に10cmは俺の方が背が高いのだから、考え様によっては無理もない。
「…で、いつまでそうやってるんだ?」
髪に触れたままのデーモンに、思わずそう声を掛ける。するとデーモンは、くすっと小さな笑いを零した。
「10cmって、ある意味聖域なんだそうだ。知ってるか?」
「…は?」
話の趣旨が見えない…。
「だから、男と女の身長差の10cm。丁度キスするのに良い高さらしいぞ。男が少し屈んで、女が軽く背伸びをして…って言う姿が理想的なんだそうだ」
「………だから?」
「吾輩がブーツ履いてるだろう?御前はべた靴だから、吾輩とも丁度良い感じかな~と。試してみるか…?」
「……馬鹿か、御前は…」
全く…。どいつもこいつも…。
「…信者を煽るんだったら、ステージの上だけにしろよ。ここで誰を煽るつもりだよ…」
そう言い返した俺の声に、デーモンは一笑する。
「御前」
「…煽るな、ばーか…」
何処まで本気なのやら…俺にはわからないな。
あぁ、溜め息しか出て来ない…。
こんな結末になって、溜め息ばっかり吐くことになると最初からわかっていたなら、やっぱり…出て来る言葉は、一つしかなかった。
「…観覧車なんか、乗るんじゃなかった…」
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如月藍砂(きさらぎ・あいざ)
性別:
非公開
自己紹介:
がっつりA宗です。(笑)
趣味は妄想のおバカな物書きです。
筋金入りのオジコンです…(^^;
但し愛らしいおっさんに限る!(笑)
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