聖飢魔Ⅱです。(face to ace、RXもあり…) 完全妄想なので、興味のある方のみどうぞ。
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Relaxation
昨日から、喉が痛いような気がして、少し風邪っぽかった。
けれど、仕事は容赦ない。たかだか風邪ぐらいでは休めない。そんな状況で風邪をひいてしまった。そして、仕事を理由に、悪化させてしまった。それは偏に、自己管理が足りない所為。それは否めない。
「今すぐ、この咳が治まるなら、大嫌いな足裏マッサージでも受けるのに…」
何処まで本気かはわからないが、掠れた声でそんな呟きさえ零すほど、だった。
「デーさん、昨日マッサージ行ったんだって?」
デーモンの屋敷で、久々に構成員全員が揃っての食事会。その最中にルークに不意にそう問いかけられたデーモン。
「あぁ、ちょっと疲れていたし、時間も丁度空いたからな。気持ち良かったぞ」
笑いながら答えた声に、食事に集中する余り、ぼんやりと聞き流していた意識が引き戻された。
「え?デーさん、●感マッサージ行って気持ち良かったって…?」
「…っ!?」
キョトンとした表情で、思わずそう問い返したライデンに、当然みんな唖然とする。
「誰!?ライデンにそんな言葉教えたヤツ…っ!!」
真っ赤な顔で、慌ててライデンの口を塞いだルーク。まぁ、完全に言ってしまったのだから、今更口を押さえたところでどうにもならないのだが。
「俺は性●マッサージなんて教えてないけど?」
「…ライデンも子供じゃないんだが…って言うか、魔界にあるのか…?」
「だって…っ!」
慌てているのはルーク一名。後の三名は思いがけない言葉に唖然としていたものの、別に知っていても可笑しくはない訳で。
当然、返したゼノンとデーモンは苦笑している。
そしてルークの掌の下でもごもごと口を動かしているライデン。
「…何よ…」
馬鹿にされているようでムッとした表情のルークは、ライデンの口からその手を退ける。するとライデンは、申し訳なさそうに眉を寄せている。
「御免よ、ルーク…ちょっと聞き間違えただけなんだけどさ…別にデーさんが性●マッサージに行ってるなんて思ってないからね?」
「あるのかどうかも知らんのに、行く訳なかろうが…」
呆れたように苦笑してそう返したデーモン。
と、その時。
ゲホゲホと大きく咳き込んだ一名。
「エース…大丈夫?」
「あぁ…」
一名だけ、今までの話には一切参加していなかった。まぁ、そんな気分でもなかったのだろうし、何よりも体調が悪い所為で、気持ち的にもかなり落ち込んでいるようだった。
「喉痛い?鼻とか熱とか、頭痛とかは?」
問いかけられた声に、エースは小さく首を横に振った。
「熱はない。頭痛も鼻も別に大丈夫なんだが…咳と声がな…」
そう返しつつ、再び咳き込む。その声も、かなり掠れている。
「今日は無理しないで、早く休んだ方が良いよ。今日はデーモンのところに泊まって行くんでしょ?だったら薬届けて貰うから」
心配そうに、ゼノンが声をかけると、小さな溜め息が聞こえた。
「あぁ、今から帰るのもしんどいしな。デーモンが嫌でなければ、泊まらせて貰おうか…」
「勿論大丈夫だから。そんなこと気にしてないで、早く寝た方が良いぞ」
そう言うと、使用魔長たるアイラを呼び、諸々の指示を出す。それが済むと、エースを部屋へと促した。
「悪いな。先に休ませて貰うから」
掠れた声でそう言うと、食事も半分以上残して席を立つ。
マスクをしながらダイニングから出て行くその背中を見送り、ルークは小さく息を吐き出す。
「この頃仕事も忙しいみたいだしね。今回の任務が終わったら、暫く休めるようなこと言ってたけど、その目前だもんね…そりゃ、無理するなって言ったって、無理するよね…」
ここまで酷く体調を崩すことは、ここ暫くはなかったはず。よりによって休暇の目前で体調を崩したことが、どうやら精神的に落ち込む原因なのだろう。
「咳は長引くからね。酷いと夜も眠れないから、体力も消耗するしね…薬と一緒に、少しでも喉に良いもの持って行ってあげようか」
「そうだな…そうしてやってくれるか」
流石に、先ほどのような姿を見せられてしまうと、心配になってしまう。それは誰もが同じだった。
早々に与えられた部屋に来たものの…ベッドに横になれば、呼吸が苦しくて咳が出る。なので結局ベッドに上体を起こしたまま、枕に背を凭れた姿勢でうとうとしていた。
と、控えめなノックの音で、ふと引き戻された。
「…はい?」
『吾輩だが…良いか?』
「…あぁ…」
返事を返すと共に、再び咳き込む。ドアの隙間から顔を覗かせたデーモンは、心配そうな眼差しを向けていた。
「…大丈夫か?ゼノンのところから、薬とカリンジュースが届いたんだ。ジュースは温めて貰ったから、一応一緒に持って来たんだが…」
「…あぁ、御免…大丈夫…」
大きく息を吐き出して呼吸を落ち着かせると、マスク姿のデーモンがカップ片手に部屋の中へと入って来る。
「少しでも喉が良くなるように、ってな。ゼノンが作ってくれたから。それから、これが薬な」
そう言いながら、ベッドサイドのテーブルにカップを置くと、薬をエースへと手渡すと水差しの水を注いでそれも手渡す。
素直に薬を飲み、ホットカリンジュースも少し飲むと、その様子をじっと見ていたデーモンへと視線を向ける。
「彼奴らは?」
今までのマスクの上に、念の為…と、もう一枚マスクを重ねながら問いかける。
「食事が終わったら帰った。騒がしくすると御前がゆっくり休めないだろう、ってな。まぁ、その辺は気にするな。また元気になったら押しかけて来るだろうから」
「そう、か…悪かったな…」
溜め息と共に、再び咳き込む。
「久々に酷いな。急に悪化したか…?昨日はそこまで酷くなかっただろう?」
「…そうかもな。明け方寒かったから、急に…だな。悪かったな。心配かけて…」
そう吐き出した言葉に、デーモンはくすっと笑いを零すと、そのベッドサイドの腰を下ろした。
「心配するな。薬飲んだんだから、あとは取り敢えずゆっくり休め」
そう言って、エースの頭へと手を伸ばして、その髪をそっと撫でる。
「そうだ。咳するとあちこち変に力が入るだろう?凝ってるだろうから、少しマッサージしてやろうか」
「…マッサージ…?」
「あぁ。吾輩も昨日行って来たしな。すっきりするぞ?」
「…●感マッサージ?」
「…ばぁか…御前がいるのに、誰がそんなところに行くか…」
くすくすと笑いながら、エースの腕を軽く引っ張る。そして身体の向きを変えさせると、その肩へと両手をかけ、凝りを解すようにゆっくりと揉み始めた。
「ほら、結構凝ってるじゃないか。背中もやってやるからな」
「あぁ、気持ち良いな…」
大きく息を吐き出しながら、デーモンのその背中を預ける。呼吸をする度に、胸がゼーゼーしているのがわかる。
肩から首、そして背中へ。座っている状態から、壁に手をついた前傾姿勢へと姿勢を変えたエース。その背中を揉みながら、力を入れる為にぐっとエースへと身体を寄せた。
その途端。
「…ぁ…」
掠れた吐息。それが…酷く、色っぽい。思わず…ぞくっとして、息を飲む。
まるで、自分が背後からエースの身体を弄んでいるかのような錯覚。その腕の中で喘ぐような声を上げるエースに…欲情しないはずがない。
「……デーモン…?」
手が止まったデーモンの姿に、エースは僅かに振り返る。
「あぁ、何でも……」
思わず赤くなった顔を隠すように、ちょっと横を向く。まぁ、マスクで顔の半分は隠れているのだが…それでも、こんな無防備なエースの姿に照れずにはいられない。
だがしかし。相手は風邪をひいて体調が悪い。咳が酷いと言う状態なのに、どうこうする訳にもいかず。
そんな様子を察したのか…一つ咳を零すと、大きく息を吸い込んで呼吸を整える。
そして。
くるっと身体の向きを変えると、慌てるデーモンをそっと抱き寄せた。
「…御免な。せめてもう少し咳が治まっていれば良いんだが…」
「…仕方あるまい。ちゃんと治さないと、長引くんだからな…今はしっかり治すんだぞ」
その頭を引き寄せ、耳元でそう囁く。その顔は相変わらず赤いが…。
「治ったら…今度は、性●マッサージ、な。楽しみにしてるから」
「…ばぁ~か…」
更に赤くなる顔。思わず、先ほどの掠れた甘い吐息が甦る。
ほんの少しなら……許されるだろうか…?
つい、煩悩に負けて…そっと頬を寄せ…ようとした直後。
エースは急に顔を背け、そして再びゲホゲホと咳き込む。
その姿に、ふと我に返る。
「…ったく…」
思わず頭を撫でると、相手から笑いが返って来た。
その顔を見れば、必然的にその言葉の意味を察する。勿論、心情はエースも同じ。
早く治して…思う存分、相手の想いを堪能する為に。
「…早く治します…」
頭を寄せてデーモンの首筋に額を摺り寄せる。デーモンはその頭を抱き寄せ、そっと撫でる。その柔らかい仕草に、思わず笑ってしまうくらい。
「さ、ゆっくり休め」
エースの身体をベッドへと押し込め、未だくすくすと笑っているその頭をもう一度撫でると、デーモンは部屋から出て行った。
----…我慢してんのは俺も一緒だからな…
そう思いながら、目を閉じる。
薬が少し効いて来たのか、横になっても先ほどまでのような酷い咳は出ない。
漸く眠れそうだ、と思いながら…その意識は眠りへと落ちて行った。
数日後。すっかり元気になったエースの姿が、情報局にあった。
「良かったね。長引かなくて」
様子を見に来たゼノンに、エースはくすっと笑いを零した。
「早く治さないと、いつまでもやって貰えないだろう?」
「…やって、って…何を?」
意味が良くわからない。そう言いたそうに首を傾げたゼノン。するとエースはその耳元で小さく囁いた。
「…デーモンがやってくれるって。●感マッサージ」
「……そう来るか…」
どんなに具合が悪くても、あの時の話をちゃんと聞いていた。それが可笑しくて…ゼノンも思わず笑いを零す。
馬鹿げた話だが…楽しみにしているのならそれで良いのだろう。
「ルークには内緒な。彼奴の耳に入ると煩いから」
にやりと笑うエースに、ゼノンも笑いながら頷きを返す。
ルークだけを仲魔外れにしている訳ではないが…相手がダミアンなのだから、多分…そちら方面から耳には入る可能性が高いが。
「面白かったらやり方教えて貰おう」
「面白いってなんだよ」
笑いながらそう返したエース。
とても上層部とは思えない低俗な話題。それもまた、息抜きで良いのかも知れない。
たまには、そんなこともある。
その言葉に尽きる出来事であった。
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プロフィール
HN:
如月藍砂(きさらぎ・あいざ)
性別:
非公開
自己紹介:
がっつりA宗です。(笑)
趣味は妄想のおバカな物書きです。
筋金入りのオジコンです…(^^;
但し愛らしいおっさんに限る!(笑)
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