聖飢魔Ⅱです。(face to ace、RXもあり…) 完全妄想なので、興味のある方のみどうぞ。
誘惑 outside
こちらは本日UPの新作です。一応、前作の続編です。
パスワードはありませんが、
些かエロっぽいのでお気をつけて…(笑)
パスワードはありませんが、
些かエロっぽいのでお気をつけて…(笑)
甘い口づけに、心が蕩ける。
零れる吐息に混ざる微かな嬌声は、更なる深みへと誘い込む。
指先が触れる度、小さく震える身体。
汗ばんだ肌に唇を落とし、紅い花弁を散らす。
重ね合わせた身体は、お互いにまだ満たされない。
長い夜は、まだ、終わらない。
それは…一組の恋悪魔同士だけではなかった。
大きな欠伸を隠すこともなく零しているのは、そこが自分の執務室であり、他には誰もいないから。
けれど、その姿をくすっと笑う者がいた…。
「寝不足?」
執務室のドアに寄りかかり、そう問いかけるのは…。
「…そ、寝不足。御前の相方のおかげでな」
「…それは失礼…」
くすくすと笑いながら、執務室へと入って来たゼノン。
「…ったく…ライデンに良く言っとけよ?遊び半分でデーモンを煽るな、って。後が大変なんだから…」
「…ホント、もう年かね。流石に、明け方近くまでは後がきついね…」
「…おい…?」
てっきり、また年齢のことでエースをからかっているのかと思いきや…
「…何だよ、そっちもかよ…」
呆れた溜め息を吐き出すと、ゼノンは笑いを零した。
「何だろうね、この変な親近感。今までそんなに感じたことないけど…あ、これ。頼まれてた書類、ね」
「あぁ、サンキュー。まぁ、御前も年取った、って事だろうが。まぁ…彼奴等は相変わらず元気そうだけどな…って言うか、御前デーモンと同い年だろうが」
苦笑しつつ、エースはゼノンが差し出した書類を受け取る。
「コーヒーでも飲んで行くか?」
「…そうしようかな」
こちらも、いつになくお疲れ気味のゼノンは、素直にエースの提案に乗ったらしい。
ソファーに深く腰を下ろすと、大きく伸びをする。
「珍しいな。御前がそこまで疲れてるのは。いつもは平然としてるのに」
コーヒーを淹れ、ゼノンの前に置きながら、思わず問いかける。その拍子に、首元に散らされた花弁が視界に入る。
「…見えてるぞ。良いのか?」
「ん?あぁ…良いよ、別に。上から覗き込まれなければ見えないし」
「…ホント、そう言うところは滅法男前だよな、御前は」
「そう言うところは、って何よ…」
エースの言葉に、思わず苦笑するゼノン。
確かに、上から見なければわかりはしない。まぁ、肝が据わっていると言えばそれまでだが。
「御前がキスマーク付けられてるのも珍しいな。いつもはそんなことないだろう?一体、何したんだよ…」
いつもはそんな無粋なことは聞かないのだが…ゼノンの草臥れ様に、ちょっと気の毒になってしまったり…。
するとゼノンは入れて貰ったコーヒーのカップを片手にエースを見上げ、にやりと笑う。
「…何って…それを聞くんだ。まぁ…状況がいつもと違ったもんでね。知りたい?」
「…遠慮しとく…別に、御前等の性癖なんぞ、知りたくもない…っ」
我に返ったエースは、溜め息と共にそう言葉を吐き出す。
「別に、そんなに逸脱してる訳じゃないけど?」
笑いながらそう言うゼノン。相変わらず、そんな時でも飄々としている…。
「誰と比べて逸脱とか言ってるんだよ…。それに、逸脱していようがいまいが、それは御前たちの自由であって、俺が関与することじゃないだろう?」
思わずそう言い返した時。小さなノックの音が聞こえた。
そして顔を覗かせたのは、今回は唯一被害(?)を免れているルーク。
「珍しい。あんたたちが揉めてるなんて、何があった訳?」
心配そうに問いかけるルークの声に、エースとゼノンは思わず顔を見合わせる。
恐らく、ゼノンと同じに書類を届けに来たのだろう。それにしても間が悪い…。
「…別に揉めてた訳じゃないけど……知りたい?」
再び、にやりと笑いを零したゼノン。
「…止めとけよ。御前の話は、ルークは…ドン引きだと思うぞ…」
既に悪趣味の域に入りつつあるゼノンに、エースはそう忠告したが…その顔は、苦笑している。
「…何?何の話…?」
全く意味がわかっていないルークは、怪訝そうに首を傾げる。
するとゼノンはくすくすと笑うと、ルークを手招きして隣へ呼ぶ。そして、その耳元でひそひそと何かを耳打ちする…と、途端にルークは顔を真っ赤に染めた。
「ちょっ……何の話かと思ったらそんなこと…っ」
「試してみる?ダミアン様と」
「……ばーかっ!そんなことしないもんっ」
真っ赤な顔のまま、書類をエースの机に叩きつけるように置くと、そのまま執務室を出て行く。
「…あ~ぁ。機嫌損ねたぞ?一体、何処まで教えたんだよ…」
執務机の上で頬杖を付きながら溜め息を吐き出したエースに、ゼノンはくすっと笑う。
「最初の方の、マイルドなところをぐらいだよ?このところ、ダミアン様が忙しいから欲求不満なんじゃない?上半身裸の上にこの制服着せられて、半分脱がされた上に撫で回された辺りまでしか話してないし。その後散々ライデンに喘がされたなんてとてもとても…」
「俺に言わなくて良いから…寝不足でリミッター可笑しくなってるぞ。って言うか、御前たちそっちもありなのかよ…」
エースも、いつもは絶対聞かないのに、今日に限って何を聞いているのだろう…と自分でも可笑しいと自覚しつつ…溜め息を一つ。
ゼノンは…と言うと、別段表情も変わらず、いつも通り飄々としているが。
「確かに寝不足で、自分でも何言ってるのか頭回ってない時あるしね。今日は大人しくしてるよ。で、そっちって何さ。聞きたいの?俺たちのことなんか大して興味ないクセに。夕べのことは、ただ単に主導権取られたってだけの話だけど?」
「……わかったよ。言及して悪かったよ。もう良いから」
呆れ顔でそう言いつつも…夕べのデーモンと、やってることが大差ない事を、ぼんやりと思い出す。それがPVの影響であることは明らかだった。
まぁ、エースはゼノンと違ってアンダーシャツは着ていたが。
「…デーモンのところのPV…没収、だな…」
ポツリとつぶやいた声に、ゼノンは状況を察して再び笑う。
「早々に…ね。責任持って、没収しといて。でないと、また眠れないよ?」
「…了解…」
溜め息を吐き出すと、ついでに笑いも零れた。
「…単純だな、彼奴等…」
「ホントに。変なところで、結託しないで貰いたいね」
苦笑いをしつつも…御互いに、頻繁でなければ、まぁあれはあれで…と思っていたりもする。
「さて、そろそろ戻らないとね」
ゼノンはそう言うと、コーヒーを飲み干してソファーを立つ。
「お邪魔しました。コーヒー、ご馳走様。また報告に来るね」
「…夜の方の報告はいらないからな」
「…なぁんだ。残念。じゃ、またルークにでも…」
「…やめとけ。本気で嫌がられるぞ…」
くすくすと笑いながら、エースもそう言葉を返す。
「大丈夫だよ。あれでも、ちゃんと恋悪魔やってるんだから。ダミアン様が忙しいからあんまり会えないみたいだけど、言わないだけでそれなりのことはやってるでしょ?まぁ…ダミアン様が知ったら…確実に面白がるね」
「…PV、ダミアン様に横流しするか…」
「ダミアン様に渡したら、そのうちまたデーモンのところに戻っちゃうよ?」
「…それは却下、だな…」
真面目な顔をしてそう言い合う二名。顔と話の内容が全く違うので、実に奇妙ではあるが…。
「…じゃあね」
にっこり笑って、執務室を出て行くゼノン。その背中を見送り…エースは、再び欠伸を零していた。
「…ったく…」
苦笑いと共に零れた、小さな言葉。
まぁ、あれはあれで…。
楽しんだのは、お互い様、と言うことで…。
エースの執務室を出た後、ダミアンの執務室へとやって来たルーク。勿論、仕事の都合で…なのだが。
「…どうした?その顔は…」
先程、ゼノンから打ち明けられた話を思い出し…思わず、赤面するルーク。それを、不思議そうに見つめるダミアン。
その姿は、夕べのエースとデーモンと同じなのだが…まぁ、ルークがそれを知る由もない。
「…何でもないです…っ」
力強くそう言い切ったものの、どうにも…振り払うことが出来ない。
別に、ゼノンとライデンの姿を想像している訳ではない。悲しいかな、そこは自分と最愛の恋悪魔に…と、入れ替わってしまう。
恋悪魔同士なのだから、当然それ相応の経験はある。だからこそ、赤面しているのだ。
「わたしに、隠し事かい?」
ルークの姿を眺めつつ、何となくその思考を察してみる。そして、くすくすと笑いながら問いかけるダミアン。その姿は…実に、楽しそうで。
「…そう言う事じゃ…」
「じゃあ、何だろうね?ゼノンに…何か、吹き込まれたかい?」
「……また連絡網ですか…っ」
自分がここに来るまでの間に、既にダミアンが知っていると言うことは…全く以って恐ろしい連絡網である…。
「ビンゴだね?」
「それは、その……」
くすくすと笑うダミアン。
相変わらず、どこから情報が入って来るのか謎だが(実際は、エースかゼノンなのだろうが、そう言う事は絶対口は割らないので出所がわからないまま…)ルークは真っ赤な顔のまま言い澱む…。
「相変わらずだね、御前は。恋悪魔だろう?もっと、堂々としていれば良いのに」
「そう言われても…」
仲魔内では黙認されているものの、公に出来ない関係で、どうやって堂々としろと…。
小さな溜め息を吐き出したルーク。そんな姿に、ダミアンは笑って椅子から立ち上がると、ルークの元へと歩み寄る。そして、その手を掴むと、奥の間へとそのまま連れて行く。
「…ダミ様……?」
「しーっ。大きな声を出すと、デーモンに聞こえるよ…?」
「…ちょっ……」
そう。この執務室の隣は、デーモンの執務室。大きな声を出せば、聞こえるかも知れない…。ダミアンもそれを承知で、ルークの反応を楽しんでいるのだろう。
ダミアンは、奥の間のドアを閉めると、そのドアにルークの背中を押し付け、逃げられないよう、その手をルークの両側に着く。
「…執務中に何を…」
「うん?折角御前の心も煽られたみたいだから、我々も、ちょっとだけ楽しいことを…ね」
ダミアンはそう言うと、その顔をそっとルークに近付ける。
「…欲求不満ですか?」
思わず口を突いて出たルークの言葉に、ダミアンはにっこりと笑った。
「そう、だね。このところ忙しかったからね。たまには、欲望に正直にならないと」
吐息が頬を掠め、耳許へ。
ダミアンは、ルークの耳にかかる髪を掻き上げると、徐ろにその耳に口付ける。
「ちょっ…ダミ様…っ」
思わず身を竦め、声を上げる。けれどその声には、甘い響きが混ざっていて…拒否するものではないことは明確だった。
「…ゼノンの話を実行するかしないかは、御前次第だよ?」
ルークの耳に唇を押し当てたまま、囁く声。その声に、思わず心臓が跳ね上がる気がした。
ダミアンの手が、ルークの胸に触れる。
「鼓動が早いね。緊張してるのかい?それとも…興奮してるのかい?」
そのまま、ルークを煽るように、その唇は髪を掻き上げられて露になった首筋に落とされる。
「……ぁっ」
僅かに身を捩ったうなじにもそっと口付けると、ダミアンはやっと顔を上げる。
「どうする?ルーク…?」
片手で顎を持ち上げられ、強制的に視線を合わせる。目の前の眼差しは…真っ直ぐにルークの黒曜石を覗き込んでいた。
「…ダミ様…」
名を呼んだルークの唇に、ダミアンの唇が重なる…直前。
ルークの背中を押し当てているドアが、ノックされた。
『…ダミアン様、ここにいるんですか…?』
様子を伺うように聞こえた声。それは、聞き慣れた副大魔王の声に他ならない。
その瞬間、ルークは我に返り、かぁっと真っ赤になる。
「…あぁ、いるよ。今開けるから、ちょっと御待ち」
絶妙なタイミングで割入ってきたデーモンに、ダミアンは思わず笑い出す。
「…流石デーモンだね。ピンチの御前を助けに来たようだ」
ルークの耳許でそう囁くと、ルークは真っ赤な顔のまま、小さく息を吐き出す。
「もぉ…ふざけ過ぎです…」
小さくそう零すと、ドアの前から横の壁へと身体をずらす。
「…わたしはいつでも本気だよ…?」
笑いながらそう囁いたダミアンは、にっこりとルークに微笑んで見せると、ルークの姿が見えない角度でドアを開け、執務室に戻る。
ドアが閉まり、奥の間に独り残されたルークは…大きい溜め息をこっそりと吐き出し、壁に背を着けたまま、ずるずると床へとへたり込んだ。
バクバクと大きく脈打つ心臓も、真っ赤になった顔も、ルークの胸の内を語っているようで。
「…びっっくりしたぁ……ホント、心臓に悪い…」
ぐったりと頭を抱えるルーク…まぁ、巻き込まれて被害を被ったと、諦めるしかあるまい…。
でも…と、一呼吸置いたルークは、今自分が置かれている状況をちょっと考えた。
どうやら、自分はからかわれているらしい…と。
「…ったく…俺はおもちゃじゃないっつーの…」
大きな溜め息を吐き出し…暫し、気持ちを落ち着かせる。そして立ち上がると、執務室の様子を伺う。
話し声は、もう聞こえない。と言うことは…デーモンは自分の執務室に戻ったのだろう。
そっとドアを開けると、そこにはダミアンの姿だけ。
「…デーさん、帰りました…?」
小さく声をかけると、ダミアンはにっこりと微笑む。
「あぁ、戻ったよ」
その声に、ルークは大きな吐息を吐き出しながら、執務室へと戻って来る。
「…俺も帰ります。仕事、残ってますから…」
ポリポリと頭を掻きながらそう言うルークに、ダミアンはくすくす笑う。
「続きは良いのかい?」
「…良いです。帰ります」
「…そうか」
ちょっぴり残念そうな表情を見せたダミアンに、ルークは溜め息を一つ。そして。
「…俺は…そんなことで、彼奴等に張り合うつもりはないですよ?俺はただ…誰かの真似じゃなくて、純粋に…」
----貴方のやり方で、貴方に愛されたいだけですから。
ちょっと照れたように、そう言ったルーク。
その言葉には、ダミアンも満面の笑み。
「御前も、気障なことを言うようになったね」
「……エースには負けます」
くすっと、ルークも笑った。
そして、ダミアンへと歩み寄ると、その頬に手を伸ばし、そっと口付ける。
ほんの少しだけ…甘い、吐息を吐き出す。
「…夜まで、お預けですよ?」
「良いだろう」
にっこり微笑むルークに、ダミアンもにっこりと微笑んで返す。
「御前には、敵わないね」
流石のダミアンも、ルークには敵わず。
心底、惚れてしまったのは…果たして、どちらが先だったのか。
「じゃあ、戻りますね」
ルークはそう言うと、微笑みを残してダミアンの執務室を後にする。
「…流されないところは、流石だね」
ルークの背中を見送り、ダミアンは笑いながらそう言葉を零す。
でも、ダミアンにしてみれば、ちょっとだけ物足りなかったのだが…致し方あるまい。
「楽しみに待っていようか」
その時を、楽しみに。そうすれば、喜びも快楽も、きちんと分かち合える。
惚れてしまったのだから、そのお預けは仕方がない。
ルークの魅力を再確認したダミアン。
それはそれで…満足な結果、だった。
その夜、何があったかは…当然二名だけの秘密。
これに関しては、この二名は口が堅いので、誰にも漏れることもないのだろう。
因みに。その日の内に、エースの手によってデーモンの執務室から例の映像が没収されたのは言うまでもない…。
PR
COMMENT
プロフィール
HN:
如月藍砂(きさらぎ・あいざ)
性別:
非公開
自己紹介:
がっつりA宗です。(笑)
趣味は妄想のおバカな物書きです。
筋金入りのオジコンです…(^^;
但し愛らしいおっさんに限る!(笑)
趣味は妄想のおバカな物書きです。
筋金入りのオジコンです…(^^;
但し愛らしいおっさんに限る!(笑)
カレンダー
カテゴリー
最新記事
(06/08)
(06/23)
(10/08)
(10/08)
(09/30)
(09/10)
(09/10)
(08/06)
(08/06)
(07/09)
アーカイブ
ブログ内検索