聖飢魔Ⅱです。(face to ace、RXもあり…) 完全妄想なので、興味のある方のみどうぞ。
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REGRET 2
翌日、デーモンは早目に職務を切り上げ、エースの屋敷へやって来た。エースの部屋に通された時、清水は眠っていた。その顔色は優れず、やはり結界にあてられていることを明確にしていた。
「清水…」
思わずつぶやいた声は、清水には届かない。同じ間隔で繰り返される呼吸は、思いの外、穏やかで。
その額にそっと触れ、前髪を掻き上げる。
エースは今頃、どうしているのだろう。何処か悪魔知れぬ所で、魔力の回復を図っているのだろうか。
行方も安否もわからないのだから、その不安は計り知れない。
不安に押し潰されそうな思いを留めるかのように床に膝を付き、デーモンはベッドの端に顔を埋めた。押し殺した声と共に溢れるのは、抱え切れない程の想いを明らかにしている、透明な輝き。
「エース…」
知らず呼ぶ声さえ、震えている。小さく肩を震わせ、声を殺していたデーモンの髪に、不意に手が触れる。
ハッとして顔を上げてみれば、そこには自分を見つめる清水の視線があった。悲痛げに向けられる眼差しは、まるでエースのようで。
「…泣くなよ」
清水の声に、デーモンは思い出したように頬の涙を拭った。
「エースじゃなきゃ…駄目なのか…?」
突然、そう尋ねられる。
「清水…」
呆然とするデーモンを前に、清水はそっと目を伏せる。
「ずっとエースの中で生きて来て…自分の意思なんて、もうとっくになくしたと思っていたのにな…まさかこんなカタチで再び外界に出て、あんたと話をするだなんて思ってもみなかった。こんな感情なんか…残っていなくても良かったのに…」
その言葉は、何処か自嘲気味にさえ聞こえる。だが一瞬にして変わったその表情は、自嘲とは程遠く感じられる。
「…この際だから…はっきり言う。もうこれで最後だろうしな。エースは、俺を愛してくれたよ。俺を、大事にしてくれた。俺がここにいるのが、その証拠だろう?あんたと俺と…どっちが好きだったのかな?」
何処か、狂気にさえ思えるのは、何故だろう。
「御前、何を…」
「馬鹿なことを言っている自覚はあるよ。でもそれは、昔からずっと俺の中にあった感情だ。エースがそれを知っていたかどうかは知らないけど…俺は……」
その先の言葉は、清水の口からは出て来なかった。
困惑の色を浮かべるデーモンの瞳を真っ直に捕えた清水は、ゆっくりとその身体をベッドから起こす。そして、狂気に思える眼差しに小さな笑みを称えた。
そして。
「俺に、あんたを頂戴」
「…清水…?」
「俺が消えてしまう前に…エースが愛したあんたを、俺に頂戴」
それは、狂気以外の何ものでもないだろう。でも、それを狂気と言い包めてしまうには、何処か切ない。
自身の死を覚悟している清水の言葉に、デーモンは言葉を選ぶことが出来ずにいた。
「悪いな。今の俺は…ただの、嫉妬の塊だ。エースが愛したあんたに対して。そして…あんたを手に入れた、エースに対しても。だから…これは、俺の最後の我侭」
そっと、頬に差し伸べられた指先。掠めるように耳朶に触れ、首筋を辿る。
その指先の温もりは、エースと変わらない。けれど、それはエースではない。その奇妙な感覚に思わずその眼差しをきつく閉じてしまうと、すぐ傍に清水の呼吸を感じた。
そして、僅かに触れた唇。きつく抱き締められ、高鳴る胸の鼓動に、デーモン自身何を感じていたのかはわからなかった。
エースと同じように、自分に口付け、抱き締める腕。それが清水であると思う方が、錯覚のようで。
ただ…それが清水だと思わざるを得ないのは…哀しく紡がれた声。それは、報われない想いの所為なのだろうか。
覚悟を決めたデーモンが、大きく息を吐き出してその想いを告げようと口を開きかけた時、それを遮るかのようにデーモンを抱き締めていた腕の力が不意に緩む。そして、真っ直に合わせた眼差しに、最早狂気はなかった。
「…御免…やっぱり俺は、エースを裏切れないな…」
「清水…」
清水は大きな吐息を吐き出す。その眼差しを伏せ…デーモンの視線から逃れるように、更に言葉を紡いだ。
「行って、くれ。エースの所に…エースを助けてやってくれ」
「エースが何処にいるのか、知ってるのか…?」
その口調に、その真意を見たデーモンは、そう問いかける。それに返すように、小さく発せられた声。
「エースと分離する時、彼奴の映像(ヴィジョン)を見た。エースは故郷にいる。彼奴が、発生した場所に"捕われて"いる」
「捕われて?魔力の回復を図っているんじゃないのか?」
やはり"GOD'S DOOR"にいる、と言う事実よりも、捕われていると言う、予想外の言葉の方がデーモンの意識を捕えていた。
「確かに、魔力の回復に向かったはずだ。でも、故郷に何か異変があった。それで、捕われている。このままでは回復どころか能力は奪われる一方だ。だから、あんたの助けが必要なんだ」
「御前…」
「早く。俺が、俺でいられる間に…」
清水に残された時間が後僅かであることが明らかにされた今、それを遂げるしか残された道がないことは、デーモンにもわかっていた。だが、エースが戻って来れば、清水と言う存在はこの魔界では生きてはいられない。必然的に再びエースの身の内に封じられてしまう。
「御前は…それで良いのか?再びエースの身の内に入ったら、多分もう出て来る事はないんだぞ…?」
思わず問いかけた声に、清水は小さな笑いを零した。
「何言ってるんだ。俺はもうずっと前に死んだはずだろう?他の連中と同じに、地球と言う地に弔われたはずだ」
「だが…御前はこうして、吾輩の前にいるじゃないか。こうして、言葉を交わしているじゃないか。御前は、死んではいない。生きて、こうして…」
「いい加減にしてくれ」
瞳を伏せ、デーモンの言葉を遮る清水。その表情は、酷く寂しそうで。
「御託は良い。あんたには、そうやって言葉で相手を捩じ伏せることしか出来ないのか?俺の肉体は、とっくに滅んだんだ。今ここにいる俺は、ただの記憶の残像だ。だから、俺のことはもうどうだって良いんだ。あんたは、エースを助けることを考えたらどうだ?言っておくが、俺は臆病なあんたは大嫌いだ」
「清水…」
物言いたげなデーモンを前に、清水は再びその眼差しを上げ、真っ直にデーモンを見つめた。
「はっきり言えよ。あんたが欲してるのは、求めているのは、俺じゃない。エースだろう?俺では駄目だって、自覚しているクセに。だったらはっきり言えよ。あんたの言霊師の能力は、何の為の能力だよ。その心を叫ぶ為の、言葉じゃないのか?」
そう言われ、思わず息を飲む。だがその直後、大きな溜め息を吐き出したデーモンは、平生を取り戻していた。
「吾輩の、言霊師としての能力は、吾輩の欲望を叫ぶ為の言葉じゃない。それに…能力を使って相手を捻じ伏せて自分のモノにしたところで、相手の心はそれに付いては来ない。だから吾輩は、御前に対しても…余計な能力は使わず、自分の言葉で話がしたい」
そう言葉を紡いだ後、再び息を吐き出す。
「御前は…どうして吾輩を欲しいだなんて言ったんだ?本当に、エースに対しての当て付けなのか…?」
「…何を言ってるんだ、あんた…」
「吾輩が…嫌い、か?」
「……あんた…馬鹿だろう…こんな時に…」
真剣な眼差し。例え言霊師としての能力を使っていなくとも、真正面からぶつけられた言葉に清水が反論出来るはずもなく。不意を付かれたその言葉は、一気に清水の心を揺さ振った。
デーモンの眼差しが緩んだ。一瞬見せた色は…とても、寂しそうで。
「…御前は…エースと同じ目をしてる。いつも何処か遠く離れたところで吾輩を見ているような気がする。吾輩は…それが辛いんだ。エースだけじゃない。御前にも…置いて行かれてしまうようで」
「……」
「御前を想う、エースの心はわかっていた。いつも、御前と共にいると言う確信があったから、あからさまには口はしなかったが…御前を失うことに、エースがどれだけ悩んだか、吾輩は良くわかってる。だからこそ、御前を自身の中に生かしたんだ。吾輩は、御前を引っ括めて、エースを愛している。御前を…愛しいと思うのは、いけないのか…?」
「…いけない。駄目だ、そんなのは」
「清水」
「早く行けよ。エースが……俺が…消えちまう……」
「…消すものか」
瞬間、デーモンに強く引き寄せられる。そして、深く重ねられた唇から、デーモンの生命の鼓動を感じた。
「…待ってろ。必ず御前も…助けてやる」
「…デーモン…」
清水を振り返ることなく、デーモンはエースがいると言う故郷…"GOD'S DOOR"に向かって、動き始めた。
一旦枢密院へ戻って来たデーモンは、己の執務室で待っていたルークと顔を合わせた。思い詰めたその顔は、デーモンが辿り着いた結果と同じことを知り得ているであろう表情であった。
「行くの?"GOD'S DOOR"に」
そう問いかけられ、デーモンは大きく息を吐き出した。
「行くに決まってるだろ?エースを助けなくては…」
デーモンのその言葉を遮ったのは、ルークが執務机の上に投げ出した書類の紙擦れの音だった。
「その前に、これに目を通してくれる?」
「何だ?」
「"GOD'S DOOR"に関する報告書。さっき、情報局から貰って来たばっかり。急いでるのはわかるけど、ちょっとだけ見てよ」
ルークに言われるままに目を通してみれば、先程清水から聞いた通り、"GOD'S DOOR"に異常が発生しているとの報告書だった。ただ、その異常の原因がわからないとのことだ。
「ゼノンと話をしていた時も、"GOD'S DOOR"のことを考えたんだ。ただ、あの場所は魔力の回復には適さない地だと言う話だったから、考えてもいなかったんだが…単に魔力の回復と言うだけでは収まらないことになったようだな」
小さな溜め息を一つ吐き出すデーモンに、ルークは大きく息を吐き出す。
「俺も、一緒に行くよ。原因を、突き止めなきゃならないからね」
「ルーク…」
多分、それは建て前だろうと言うことは、デーモンにもわかっていた。魔界の為ではなく、エースの為に。そして清水の為に。その想いはデーモンだけではなく、このルークも同じだと言うことを。
「必ず、生きて帰って来るんだからね。俺たちだけじゃなく、エースも…清水も」
「勿論、そのつもりだ」
小さな微笑みを零し、デーモンはそう答える。死して護るなど、悪魔には似合わないのだから。
「では、行くぞ」
デーモンの声に、ルークもマントを翻していた。
その昔、"GOD'S DOOR"はどの世界にも負けないくらいの美しい場所だったと言う。
だが、そこに魔界・地獄へ通ずる扉が出現した途端、そこは世界中で尤も過酷な空間に変わった。
様々な空間から流れ込む"気"により、複雑に絡み合ったような "気"が空間を満たした。それこそが、育成には不適切とされて来た理由である。
その"GOD'S DOOR"に、再び異変が生じ始めている。
数多くあった扉は、まるで鍵がかけられたように閉ざされ、開くことを封じられた。
それはまるで、外界を遮断する壁のようで。
唯一開かれた路は、天界への扉。その名の由来の通り、神へ通ずる路のみになろうとしていた。
デーモンとルークが"GOD'S DOOR"の入り口までやって来たところで、唐突に路が閉ざされていた。
「何だよ、これ…」
目の前にそびえ立つ壁は固く閉ざされ、まるで開く気配すらない。押そうが体当たりをしようが、びくともしないのである。
苛立ち始めたルークが、何度目かの体当たりをしようかと身を退いた時、デーモンが大きく息を吐き出す。
「吾輩がやる」
「デーさん…」
その真剣な表情の前になす術もなく、ルークは大人しく身体を退けると、デーモンをじっと見つめていた。
デーモンはその掌に魔力を集め始めると、一気に壁に向け、能力を放つ。
「…っ!!」
大きな爆発が起こり、思わず腕で顔を覆ったルークが一瞬の後顔を上げると、壊れた壁に真っ直視線を向けているデーモンがいた。
「…どう言うこと…?」
息を飲んだのは、ルーク一名ではなかった。扉の内側から溢れ出た"気"は、到底魔界のモノではない。それは、天界の"気"そのものだった。
二名が思いがけず呆気に取られていると、不意に背後から声が届く。
「そこから離れて!」
「…っ!!」
聞き慣れた声に、身体が勝手に反応する。
ふわりと身を踊らせ、今いた場所から離れた途端、封印の呪符が壊れたはずの扉を再び封じる。
「来てみて良かったよ。下手したら、御前たちまで消えるところだったんだから」
溜め息と共に吐き出された声に、デーモンもルークも息を飲む。その声の主は、当然仲魔であるゼノンだった。
「どうして、あんたまで?」
問いかけたルークの声に、ゼノンは外套の内ポケットから畳んだ書類を取り出す。
「これ、追加の報告書、ね」
「…は?」
「つまり、異変の状況がわかったんだよ。その報告書。折角届けに行ったのに、入れ違いになっちゃったから、慌てて追いかけて来たんだよ。間に合って良かったけどね」
ゼノンから手渡された書類に目を通していた両名は、わざわざゼノンがこれを届けに来た理由を察した。
"GOD'S DOOR"の封印を、解いてはいけないのだ。もし封印が意味を成さなくなれば、"GOD'S DOOR"そのものが消えてしまう。つまりは、そこに捕われているであろうエースもまた、消えてしまうことになるのだ。
「詳しい原因はまだわからないけど、"GOD'S DOOR"そのものが天界の"気"であるってことは、いきなり魔界の "気"と混ぜる訳にいかないんだよ。交われない、混ざり合えない"気"は、爆弾と同じ。凄まじい爆発と共に、この空間そのものが消えてしまうくらいの威力を持ってるんだ」
「そんな呑気なこと言ってる場合じゃないだろ!?ここにエースがいるってこと忘れてるんじゃないのっ!?」
常と変わらないゼノンの口調に、ルークが苛立たないはずもなく。結局、大声を張り上げて抗議している訳であるが…ゼノンもまたそんなルークの怒濤に負ける訳もない。
「忘れてないよ。だから、止めに来たんじゃない。エースを護る為にね」
「それは…そうだけど…」
自分たちの選んだ手段が、一瞬でもエースを消す方向に向いていたことを改めて思い知らされ、ルークは溜め息を吐き出す。
「魔力の回復、と言う理由でなら、この場所が選ばれることはまずなかったと思う。でも、状況が違ったんだ。単に魔力の回復が理由だった訳じゃない。俺も、もっと早く気が付けば良かったんだけど…」
「…助ける手段は、他にあるのか?」
流石にデーモンもショックだったのだろう。顔色は優れないが、ルークのようにあからさまな態度ではない。
「助け出す手段がない訳じゃないよ。ただ、俺たちだけでは無理なことは確かなんだ」
「どう言うことだ?」
問いかけるデーモンの声に、ゼノンは大きく息を吐き出して、封じたばかりの扉に目を向ける。
「魔界からは、この中に入れないってこと。さっきも言った通り、魔界側からこの壁を取り払おうとすれば、空間そのものが爆発する。と、言うことは、この中の"気"を上手く解放させれば良いってこと。つまり…」
「天界側から入るってことだな?」
「そう言うこと。若しくは、こっちの危険を覚悟で雷神界から突入する方法もある。でも少なからずの被害が出るであろうことは確かなんだ。そう考えると、やっぱり天界側から入るのが、俺たちにとっても、エースにとってもリスクが少なくて良いんだけど…」
「でも、無断では行けないでしょ?通じてる扉の場所だってわからないんだし…」
そう言いかけて、ルークははたと口を噤む。
「…もしかして…またミカエルを説得しろとでも…?」
嫌な展開を想像してか、ルークは眉間に皺を寄せる。その表情に、ゼノンはにっこりと微笑みをみせた。
「あぁ、そう言う考えもあったね」
「…わざとらしい…」
溜め息を吐き出したルークに、ゼノンは宥めるかのように言葉を紡ぐ。
「御免ね。でも、御前がミカエルを説得するのは最終手段に、と思ってたんだ。俺は、雷神界からの方法を考えてたから。ライデンにも、そう、話はつけてあるし…」
「雷神界からって…だって、危険なんだろ!?雷神界にも迷惑かけることになるんだったら、俺がミカエルに…」
「言っておくけど、ルーク。ミカエルは、敵なんだよ?」
ゼノンのその一言に、ルークはハッとして口を噤んだ。
あんなに嫌っていたはずなのに。あんなに敵対していたはずなのに。いつの間にか、頼っていた。いつの間にか、縋っていただなんて。
「…そう、だよね。忘れてた…」
ミカエルが戦線から離れて、もう随分経っている。戦線で顔を合わせることは少なかったけれど、それでもそうしている間は敵としての思いが強かった。でも。ラファエルが先に戦線を退き、今やミカエルも剣を握らなくなってから、気が付けば肝心なことを忘れていた。
相手は、敵じゃないか。
軍事参謀として、それは忘れてはいけないことであったのに。肝心なことを失念していたルークにとって、それはショックの何物でもない。
ガックリと肩を落としたルークの頭に、デーモンはそっと手を置く。
「落ち込んでる場合じゃないぞ。エースの生命と、清水の生命がかかってるんだ。しっかりしろ」
「…わかってるよ」
確かに、デーモンの言う通り、落ち込んでいる場合ではないのだ。清水が危険な状況にある今、エースだって同じように危険な状況にあるのだ。清水が消えてしまえばエースとて同じこと。
「御免ね。もう大丈夫だから」
まるで自分自身にも言い聞かせるかのように、ルークはしっかりとそう口にする。
「じゃあ、雷神界に急ごう。時間がない」
そう口にしたデーモンであったが、その瞬間に何かが脳裏に駆け抜ける。とてもか細い、今にも消えてしまいそうな意識下の声。
「……清水…?」
「デーさん、どうしたの?」
「…デーモン?」
つぶやいたデーモンの声に、ルークもゼノンも歩みを止める。刹那、ゼノンが持っていた緊急呼び出し用の通信機のアラームが鳴り出した。
「ゼノンだけど」
通信を受けると、悲鳴に近い声が届いた。
『ゼノン様!清水さんが…っ』
それは正しくティムの声で、清水の危機を知らせる連絡だった。
「清水がどうした!?ティム!?」
ドキッとして声を荒立てるデーモンに、ティムの声はとても頼りなく聞こえた。
『意識を失って…危険な状態です…』
「大丈夫、直ぐに行くから」
ティムを落ち着かせるかのように冷静に言葉を紡いだゼノンは、通信を切ってからもその態度を崩さなかった。
「そう言うことだから、俺はエースの屋敷に戻るけど…絶対に消えさせやしないから。エースのこと、頼んだよ」
「勿論。清水を…頼むぞ」
「任せといて」
医者らしい表情と共に、ゼノンはデーモンとルークを雷神界へと見送ると、魔法陣を敷いてエースの屋敷へ向かった。
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プロフィール
HN:
如月藍砂(きさらぎ・あいざ)
性別:
非公開
自己紹介:
がっつりA宗です。(笑)
趣味は妄想のおバカな物書きです。
筋金入りのオジコンです…(^^;
但し愛らしいおっさんに限る!(笑)
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